業務内容

業務案内

山・鉾・屋台を後世に残して行くことが当組合の使命

平成28年12月1日「高山祭の屋台行事」を含む「山・鉾・屋台行事」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。

その山・鉾・屋台行事を支える山・鉾・屋台は木工・金工・漆工・染織といった伝統的な工芸技術により、今まで何世紀にも渡り維持され、地域の自然環境を損なわない材料の利用等の工夫や努力によって持続可能な方法で何世代にも渡り継承されてきました。

しかし、時代の流れと共に修理、保存が今後ますます困難になってくることを憂慮するうえにおいても常に技術の練磨を怠らず後継者の育成、技術の伝承をはかり、この貴重な文化財である山・鉾・屋台を後世に残して行くことが当組合に課せられた使命であると考えております。

木工

全国各地各様の祭り屋台・山車等の構造や手法、また祭りの様子(曳き廻し)を研修・研究し、飛騨の匠の伝統と豊富な経験・実績に基づき、培ってきた技術・知識、そして各種の材料を揃えてそれぞれの地域性に合わせた製作修理を行なっています。

漆・箔

屋台等は祭礼の道具であることを踏まえ、なぜその箇所が傷んだのかをこれまでの修理経験により蓄積された塗膜の分析力で判断し、輪島塗の技法を基に建造時の状態に戻すのか、現状修理なのかを考え、適材適所の修復を心がけています。

錺(かざり)

現在祭屋台等を所有・保存している人たち、それを造らせた人(町内)たち、造った人(職人)たちの心を大切に、基本的な錺道具の製作技術(古代から現代まで)をよく理解し、与えられた仕事にどう生かし、どう対応するかを常に考え仕事をしています。

彫刻

修理に当たりましては、現状を出来るだけ維持し勝手に形を変える事は出来ません。その為には作品を良く把握し、見えない部分まで細心の注意を払って行う事を大切にしています。

よく依頼された方々から「どこを直したの?」と聞かれる事がありますが、これが最高の褒め言葉だと思っております。

からくり

からくり人形の歴史は古く、658年指南者(日本書記)は、からくりの始まりとも言われ、「機械式時計」や「鉄砲」の伝来により、からくりの普及も進み多くの庶民がからくり人形の演技を楽しむようになった。このような文化の伝承に貢献いたします。

鍛冶

屋台組等の方々の要望・評価を第一に考え、新調時(当時)の職人の技法で復元修理します。

また、鍛治は他の職人との連携が非常に大切で、鎹(かすがい)の役割と思っています。

織物・表具

織物にこだわり、刺繍にこだわり、染色にこだわります。日本の伝統文化にこだわり、素材にこだわり、品質にこだわります。次世代に向けて自慢できる物を残し、日本の伝統工芸を大切にし、文化の伝承に貢献いたします。

設計

設計=詳細な図面は文献であり、記録や言い伝えとして研究、調査に重要な役割を持つ分野だと思って仕事をしています。

職人の力量までは描く事はできませんが、できるかぎり細部まで実測し、描いていくことが文献としての役割になり、歴史の伝承のやくに立つことと信じています。